の取扱説明書 〜先生フリーダム〜
- 作者: 仲正昌樹
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2009/05/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 57回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
仲正先生が扱っている哲学・思想、政治学、経済学、社会学、法学のジャンルについて生徒の質問に仲正先生が言いたい放題答える形式で書かれた学問の「ふまじめな」入門書。ふまじめと言ってもグータラしてるっていうんじゃなくて、批判精神旺盛なというか、斜め観大好きな雰囲気ってんだけど。なんとなく以前読んだ中島義道と性格が似てる。ついーとから伺える宮台真司とも共通してるというか、友達っぽいことが話の端々から伺える。
基本的に様々な概念や人名をなぞりながら、ことあるたびにラジカルアピールをして「実践(笑)」をしては、陰謀論を振りかざしたりして暴れる日本のサヨクの程度の低い論客(笑)たちを戯画化してボコボコにする遊びを交えていく。多彩で深い知識と尖がったパーソナリティで奔放に飛び回る仲正先生の放談にあせあせとついて行く生徒たちも面白いw
とはいえ、僕なんかがそういう論客(笑)と話したところで「説得」されてしまいそうなわけだし。ニヤニヤしながら読みながらも、「四文字学部*1でのぼせあがったダメ学生が、なんか色々つまみ食いして学際ぶってるから困る」とか「なんでも社会学ができたせいでクソの役にも立たない学者(笑)が高学歴ワープアになって、ブログとかで中学生みたいな誤読をもとに人を批判(笑)して迷惑してる」なんて話はこっちにもぐさぐさ刺さるわけで。
分厚いけど結構サクサク読めて、しかも各ジャンルの主要な研究者や文献の情報が太字で紹介されていて、入門書としてもなかなかいい感じ。文系諸氏は是非メモを片手に一読あれ。