何が間違っているのかね

 火曜5限のジェンダー論は、冒頭30分くらい生徒が前回の講義で書いたご意見ご感想紹介なのですが、それ聴いてるとやっぱりセクシャルマイノリティの人がたくさん受けてるようで。

「あぁ、そうなんだな」と思うと同時に、ふと空恐ろしくなる。僕はまぁ少年愛によろめいたことはあれど、基本的に異性愛者だから、やっぱり同性に対して「ヤりたい」とかってのは、どうしてもわからない。思いやり原則に従い身に引きつけて考えたところで、やっぱりグロテスクに思えて思わず腰が引けている。理論武装したってそうで、自分が情けない。何を恐れるの、何が怖いの、失礼で恥ずべきことだと強く思う。
 けど何だろう、性癖なんて根源的な部分を想像でどうにかできる力は僕にはなさそうで。僕は彼らセクシャルマイノリティと語る時、何が言えて、何が聞けて、何が語れるのか、どこまで突っ込んでいいのかわからなくて、とても憶病に、慎重になるし、途方もない及び腰になる。それは正しい態度じゃない気がするし、自分でも不自然極まりないのだけど。

 何にせよ、被差別者に、無意識にも差別意識を内面化する者として相対するのは、本当に勇気がいると心底感じる。