文通状態

 はい。とあおた文2さんへの再返信です。もはや罪なほどに面白いことたくさん書いてくれますねw寝させない気だろww





>なかなかこの手の議論はリアルではやりにくいし、僕の場合そもそも付き合ってくれそうな知り合いがあまりいないもんですから、こうしてlough-makerさんと話ができて楽しいです。
 あー、同じですねぇ。ことこの手の話題で、これだけガップリ四つの対話が可能な同級生は僕も初めてです。俺に勉強させたくない何らかの力を感じますねHAHAHA
 同時性が不要の「場」(掲示板的な)じゃないと出来ない議論ですよ、ホントこれ。リアルじゃ漠然としてしまうし、自分ガタリになりますし。話せる奴はいるんですが、ことこの辺の性癖に限っては理解されないことが多いのですよ。


>ただその「美」の部分集合として「萌え」を考えてもそれは必要条件であって、必要十分条件を特定するとなるとまた難しくなりますね。女性のいじらしさ等が主な要素のように思われますが、微細なところまで突っ込むのは絶望的な困難を覚えます。「美」を感じ分ける繊細さが欲しいですね。
 そうそう。十分条件は絶望的っつーか、ホント帰納的にやるくらいしか僕の手札にはないですorz 不可能に近いんで、もっと別のアプローチが無いか知りたいとこですね。帰納するしかないってんなら頑張るしかないわけで。けど統計的に、どれほどの意見を集約すれば、反論できない定義が可能になるんだ……気が遠くなるぅ〜
 ちと話がそれますが、「いじらしさ」っつーのは恋愛において自分がリードしている状況で感じうる心理かなー、と。僕はリードされたい系ですので(だからメイドに興味がなく、ちと心無い発言をしてたわけですが)また「萌」は違った形で生じるんですよね。どこかで必ず、自分にとって思惑通りに運ぶと確定しているのが二次元空想恋愛の世界であって、どうあれ相手と自分の距離が近づく……空想する主体の視座はどこにあるんだろう……? わからないけど、とにかく、相手が自分に「好意を抱く」その瞬間に「萌」が感じられるのかな?←適当発言です


 うーん、しかし、主体の座標というのは厄介だなぁ。ヲタクは多くの作品を通して、「フラグ」や「テンプレ」とかを知っていて、一種の反応回路(用語適当です)が形成されている。*1
 とにかく、ヲタクの「雑多な知識」を背景に、一種のメタな視点が存在している(「萌」が商品化され大量販売できてる要因は間違いなく『テンプレ』のおかげですし)わけで、ヲタクはたとえば主人公視点のエロゲをしている時、その作品の展開自体はわからないという点で作中の主人公の視点と同一化しながら、「必ず女の子と結ばれる」っていう別次元の視点を持ってエロゲをしている……

 すんません。だから何が言いたいんだって気がしますけど、湧いてきたアイデアです。けど叩けば結構よくなりそうな。



>オタクは「萌え」という言葉を獲得して繊細な美意識を再開発したのかもしれません。
 うんうん。そういう見方も成立しますね。ロリは平安の文化ですし、ショタは武家社会の文化でしたし。「萌え」の定義を固めないと再開発と言えるかはわからないにせよ、従来の枠に収まってないことは間違いない。新たな感性の登場を美的進歩として肯定的に捉えるべきというのは面白い論旨だと思いますw


>市民権を獲得していくというのが課題になるかもしれませんね。
 ま、政治の話はここではおいておきましょうか。


>>オタク同士でしか関係が作っていけない、とかそういうのはどう分類されるんでしょうね。
>(略)しかし考えてみればこれも人による、と結論できるでしょうね。
 まぁ確かに、「そういう奴がいる」ってのは二次情報ですからね(汗)ただ極端な例を考えるのは結構大事じゃないかな、とは思いますよん。プラクティカルな話をすれば、別に「ヲタク」という側面しか持ってはいけないなんて話は全然ないわけで、その気になりゃあ誰とだって関係は作れますね。
 けどまぁ、「関係の拡大」とかに困難とか苦手意識を抱えている人は実際いるわけで、オタクに限らずそういう心理を考えていくと、多少僕の自己救済に役立つかな?とか思ってますw人それぞれなんですけどね。タイプ分類くらいはされてるのかな? まぁそれは別の話になりそう。



>元記事を見直してみると、話の流れが二次元→妄想→グロ→共感能力欠如→コミュ力不足と来ているので、元々そのような論理が無意識にあったため二次元→コミュ力不足というやや不自然な話の流れが生まれたという読み方ができてもおかしくはないですね。単に記事を書いている途中で思考が流れていってコミュ力の話になったという読み方もできますが。

 言いますねぇw その辺ははっきりと言えそうな例を2つくらい挙げておくか……くらいの緩い感覚で書いてるので、ちゃんとした吟味とかしてないですね。反省。あの辺は本当に文章適当です。
 けど二次元→コミュ力ダウンってのはステレオタイプとしてあるんだろうなぁとは思います。で、グロとかその辺の空想がたくましいと、結構正常な共感が失われるかも?というぬるい憶測でした。



>その場その場で違う社会的局面
 その場その場で違うってあたりからの連想ですが、予測不可能で臨機応変な対応が要求される対人関係とか書いたりできないかな?と。他者が存在する=不確定要素が存在する。他者の発話であり、状況であり、雰囲気であり、空想の世界とは違う不確定な「変化する状況」に、適切に対応する必要がある局面をして、「現実」と言えないか、と仮置き。
 端的に言うと、「予測不可能性」と「脱出不可能性」が現実の大きな特質だよねー、ってことです。


>空想でもいいや、とふっきれて、現実を意識から排除してしまったのか。
 うーん、当初あなたの言ってた、「自虐表現」じゃないかとは思うんだけどねー。下記のとおり「本当に彼女だと思いこむのは、発狂しないと原理的に不可能」というのが僕の仮説なので。


>そうした性格が共通して「幼稚」であることに由来しているのは興味深いですね。果たして、幼稚な人間はオタクになりやすいのか?「幼稚性」、キーワードですね。
 幼稚の内訳が多分、厄介なんですがね。「幼稚」=「社会的に成熟していない」→「社会的成熟とは?」という議論に直結です。ということで「社会は成員に要求する『条件』」という、道徳の教科書にありそうなネタを考えることになるんでしょうけど、はてさて。斉藤孝なんかが書きそうな「××力」系の本を並べりゃ大体わかるかなw「教養力」とか「聞く力」とか……w
 歴史的にこの日本が、そして近代が、資本主義が……時代が人に何を要求したか、そういう観点から語ると楽しそうですね。入試レベルでもそこそこの答えは用意できるんですけど。まぁこの類の本は腐るほどあるでしょうし、大学で考えるとします。


>ちょっと僕にはここの意味が汲み取りにくかったです。「潔癖症だから擬似なものに逃避する」と考えるのではなく、「潔癖症だからこそ擬似なものを信用しない」と考えたということだったのでしょうか。
 はいはい、そういうことです。
 リアル女の裏切りや穢れに傷つくピュアハートが、逃れるように空想の世界に行く……っつー構造は揶揄的な気も。どうなんだろ。


>>僕には「一般的に男性が女性に抱く恋愛感情」とは、何か根本的に違うのではないか?と思えてなりません。
>そこに質的な違いがあるなら…救われないですねえ、オタクという生き物は。しかし、何せ「一般的恋愛感情」というものの経験が僕にはあまり無いもんですから、検証する術がないというw 無念。
 んー、どうなんでしょ。けど「俺にも一般的恋愛が訪れうる」って期待を持ち続ける限り、擬似恋愛の空虚さを耐えることができるんじゃないかな?ホントに救われない領域にたどり着くには、多分相当なヲタクキャリアを積んでかないとw

 へぇ、無いですか。ひょっとしてアナタも男子校ですかい?w共学にいれば恋愛できるなんてのも、幻想でしょうけどね。なんかもう理が勝ちすぎてFalling Loveとか無理なんじゃね?って現状認識ですw



>なるほど。僕は一応社会との関係・付き合い方や「嫌われることの克服」にも突っ込んで話をしておきましたが、やはり関心はオタクに対する世間の嫌悪に潜む心理や論理にありましたか。そのためにも加えてオタク側にある心理や原因も考える必要がある、と。
 そうそう。上手く表現してくださって助かります。より抽象的な構造も考えたいんですけどね。



 ふぅ。やっぱり1時間かかったかw
 とりあえず僕もブログをしないと言っちゃった都合、明日以降の議論は持ちこしという形になりそうですね、けど凄く楽しかったです。かなり脳内をまとめてもらった感じですw
 前期終わったら軽く再開すると思うんで(「後期とか関係ないわ!ヒャッフゥー!」っていう感触で本番を終わらせるのが目標ですので、理想的に行けばの話ですが)それではいずれまたゆっくり。

*1:「キャラクターの大きなバンク」があるってのを東浩紀の『動物化するポストモダン』の1か2のどっちかで読んだ記憶があります。詳しく思いだせないけど、多分アイデアの出所はそこです