へェーんスィンッ

 こちとら長文米は大好きなのですが、携帯で表示されないくらい記事が長くなっちゃったので記事を変えて文2志望さんへの返信です。
 ていうか是非個人的に知り合いになりたいんですが。リアルで受かったら東京でお会いしたいですよ、ホント。アドレスを晒してもいいんですが、ここでやりたかないですので。
 mixiではlaughとしてやってるんで、アプローチかけてくれると嬉しいです。


手軽にかつ広範に使われてきたため、オタクを定義するに当たって、それが指す対象が広大になり過ぎていたり、外延的なものになってしまう。

 なるほど、その理路は考えてませんでしたわ。確かに、手っ取り早く「〜オタ」って言うのが流行ってるんでしょうね。

 あえて内包的に定義するならば、広義には「特定の趣味嗜好に関して多大かつ雑多な知識を有し、しかもその対象に強い愛着を抱く人」、その対象が萌えを中心とする二次元文化に限られると狭義のオタク、とすることが妥当かと思います。

 あ、説明を飛ばしてたんですが、自分の中でその狭義のものを「ヲタク」と称しています。
 僕は自分が「おたく」ではないが「ヲタク」であるって自己認識なんですよね。まぁヲタクの必要条件をみたしきってないかもしれませんが。
『多大かつ雑多な知識』というのは、『メインカルチャー』と『カウンターカルチャー』とか『サブカルチャー』の対比って辺りにも繋がっていきそうですね。サブカルは主流のような体系が無い点で劣等視されるという話を聞きかじったことがあります。

「萌えは理解するものじゃない、感じるものだ」

 むしろ「言語化しえないのにイイ」ってこと自体が特徴なのかな?そういう点では「美」と共通してるようですね。
 んー、ある特定の価値観、文化内において、「美」が「萌」と表現される……そう捉えるべきなのでしょうか。問題はその『特定』の仕方なわけですが。とりあえず「萌⊂美」としておけば直接的な定義は上手く避けられそう……、かな。

オタクというのは世間的な評価の低いものに偏執的に熱中する、まあハッキリ言って異常な連中であって(侮蔑的な意味でなく自虐的な意味で言っています)、とはいえそれは自ら進んで狂っている(狂っているふりをしている)という点で精神病とは違うわけです

『自虐性』!そこは見落としてました。ありがとうございます。
 周辺の集団では、「周辺であること」自体が集団のアイデンティティに転化する……。ありそうなことです。
 オタクのコミュニティが概して閉鎖的になるというのにも一役買ってるんでしょうかね。「僕たちは理解されない」という共通するアイデンティティによって、共同体としての強度を高めている。(単純に言えば「仲間がいるから別に世間からどう思われようがいいや!」ってことです)

原因の種はオタク自身にあって、オタク自身も自分の異常さを認識しているわけですから、ある程度オタク側も嫌われることは仕方ないと思っている現状があるのではないかと。

 まぁオタクがオタク同士の共同体内で自足しちゃってる、ってところで、オタクの外部不干渉傾向というのも言えるんでしょう。それがかえって「世間」との齟齬を大きくしていってると。
 けどその状態であっても、共同体を拡大し続けることで、少数派じゃなくなってしまえば、実は勝手に「世間」が歩み寄ってくる……というのが、pakurimanさんがエコーでおっしゃっていた「文化の中で地位を得る」ってことなのかなぁ。

オタクが外見を気にかけないのは、オタクの心理によるものではなく、単純にオタクの内向的な性格や志向が相関しているというだけの話ではないかと思います。オタクでなくとも外見を気にしない人種というのは存在するわけですから。

 不潔に関しては僕自身は完全に「人による」と思ってます。「残念なイケメン」は色々知ってますし。
 ちょっとよくわからないのですが、3個目のオタク、ってのは「当人」と脳内変換してよろしいでしょうか? ちと意図がくみづらくて。
 まぁオタク的な共同体に属することで「外見」へのこだわりが強くなることは少なくともないだろう、という婉曲なことくらいしか言えないでしょうかね。

オタクが本質的に非コミュであるかというとそれはNOでしょう。オタクはオタク同士極めて仲が良いわけですから。

 んー、オタク同士でしか関係が作っていけない、とかそういうのはどう分類されるんでしょうね。「コミュニケーション」が取れないという度合いというか次元が違うと見るべきでしょうか。

 ところで非コミュについて軽く検索してですが、はてなキーワードがやけに充実してました。意外。(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%A5%B3%A5ߥ%E5

メイド好きの僕としては耳が痛い話です(笑)。それはさておき、ここの問題には「現実でのコミュニケーション能力欠如→二次元、妄想に走る」という論理が前提として話されている構図が見え隠れします。

 ほう、そんな論理をつかっちゃってたんですね(汗)ヤバイヤバイ……
 そこまで豪快なことを言う気は無いですし、先ほどのURLにも「対人能力」と「コミュニケーション」は区別すべきとあったので区別して考えるとします。
 しかし言われてみると、確かに自分の発言や考え方には「現実>空想」って構造が作られちゃってますね。そこの「常識」がコンプレックスの原点になってるんでしょう。うん、対話は大事だなぁw
 とりあえず「現実」ってのがなかなか曲者ではあると思います。明確な定義ができないんで。ちなみに僕が知る「現実」はぶっちゃけ「テレビ・新聞」、「ネット(ニコニコ、2ch界隈)」、「灘高校」くらいなんで、実際のところ非常に客観性が低いですw

「二次元彼女は裏切らない、穢れてない」などという言葉が象徴するようにオタクには現実への不信や潔癖症が大なり小なりあると言っていいのではないか

 俺にゃー、どうもそこ、「彼女」はわからんのですわ。裏切らないも何も、対話が成り立たないし、自分の想像を重ねてるだけですからね。いや、僕にも想像すると非理性的反応が起こるキャラなんてのはいますけど(誰とは言わないですが)それはあくまで、超斬新な数学の解法に思い至ったような「これや!これやで!」って感動であって、それは「彼女」ではありえないだろうと。
 確かに僕の脳内には、「勇次郎『邪ッッッッ!!!』」という感じで吹き出しが出てくるようなフィクションの登場人物、言葉にしにくういですが、僕の中で「生きている」キャラってのはあります。僕の想像の産物でありながら、僕の理性や支配というのを超えて行動する人物(マンガ家なんかはよく「キャラが動き出す」っていいますが、それのようなものか)は存在し、中には「理想的女性」だっているわけですが、んー……。「彼女」ではないな。
 まぁ、こんなの「彼女」の定義次第でしょうけど。ウィトゲンシュタイン先生が確か「全ての哲学の問題は言葉の綾だ(うろ覚え)」なんて嫌味たれてた気がします。


 閑話休題。『潔癖症、現実不信』は確かにステレオタイプ編入されてますね。けど、それもやはり人生経験の不足とか、あいまいなんですが「社会の荒波体験」の不足によるものとして捉えるべきで、ヲタク特有ではないかな、と感じます。

 擬似的人格を持つキャラクターに恋愛感情をも抱く、のが自然、と自分には断言できないのがつらいとこですが、ありうるんでしょう。
 んー。けど、潔癖症の人間が、その「擬似である」壁を本当に乗り越えられるか?ってのは、昨日書いたとおり疑問なんですよね。あ、潔癖症の意味をすり替えてますんで気をつけてください。
 本当に、それは「恋愛感情」なのか? 僕はそれが知りたいです。「恋愛感情」は壮大な病気だの誤解だの色々言われてるわけで、空想の壁なんか軽く誤解できるぜ!ってとこかもしれないですけど、対話可能性が0か有か、その差が有為でないとは……。僕には「一般的に男性が女性に抱く恋愛感情」とは、何か根本的に違うのではないか?と思えてなりません。

そのように幻想を追い求めるかのような行為が容認されるべきかというのは、社会の寛容さや当人の現実生活とのバランスによる、と曖昧な答えを出さざるを得ません。

 まー、なんと言ったって仕方ないとこですしねぇー。
 僕としては当人が「当人が気づかない原因で、なるべくして、望まぬ迫害を受ける」という悲劇を避けるために、原因と因果の解明がしたいね!ってくらいのことなので、ぶっちゃけ実際迫害を避ける方法まで考えたかないのです。
 別に相談されたら答えますけど、それはずっとプラクティカルな話になっちゃいますしね。

前述の通り、オタクという人々を一概に論じることは困難であり、しかし一方で世間はそのうちに一定数いる「世間的オタクのイメージ」――それはしばしばネガティヴな面が強調される――に合致する人々をオタクの全体であるかのように扱うがために、そこに軋轢が生じるのでしょう(結局マスコミ全悪論かよ、という感じで情けないのですが)

 まぁジャーナリズム(笑)も悪いんですが、諸悪の根源は世間に「数学A」をちゃんと理解しきってなさそーな人が多そうだってことなのですよね。特に集合と論理条件のあたり。黒人差別はアカンとか言いながら、平気で「中国人や韓国人は〜」って類の言い方をする奴がいるんで困ります。

これは考えてみると、まさに文化の衝突と言っていい事態です。そうなるとなかなか厄介な問題になってしまい、「相互理解が大切」などと大雑把すぎる解答しか出せないというのが限界といったところです。この辺の異文化理解論は大学で学ぶのが好都合なんでしょうかね。

 まぁ、根本的な考え方なんか、大学行ってから色々作っていくものでしょうね。頑張りたいですよ、ホント。



 いや、なかなか有意義でした。今後ともご贔屓に。


 一緒に受かれるように祈ってます。それでは。