負けて悔しいと思ったことがないのは
勝負の場に己を置かなかったから
誇りをかけて全力でぶつかるようなことがなかったから
計量不可な個性を逃げ場にして言い訳したから
悔しさを誰かに抱くのが、関係を狂わせそうで怖かったから
悔しさを抱き続けるのが、抱いて努力してリベンジして解消して……面倒だから
なんで悔しがらなきゃいけないの?ほら大したことじゃない。いちいち気にしちゃ器が縮むよ。……そんなことを言い聞かせてみたりとかして



強い感情に身を焼くこともない
湖に浮かぶ笹の葉のよう
そよ風に揺らぐように弱い、静けさを装う心


自分が厭わしく、それもまた愛おしく?


またこうして感情を冷やして、ねじ伏せている


自分の弱さは、見つめるだけか