あの日、あの時、あの人の笑顔

 朝死ぬほど起きれなくて一限終わる10分前に登校。
 今日は国、数、日、地が最後の授業。6年間、時間間隔が無いな。長いとか短いとか言えないような。比較対象が無い。要は現状では中学入ってからが人生のほぼ全てという位置づけで……

 O森はワンゲルでもいわれた「女に気をつけろ」だったけど、ωのトークはやはり最高に面白かった。人生に儚さを感じたω少年は永遠や宇宙の真理を求め数学の道を歩んだって辺りからカッコよすぎるw
 クラシックは宇宙の真理に最も近いとか、その中でもバッハ。しかし人間の弱さをこの上なく表現したマーラーも必聴。ωが話すとそういう話でさえ面白い。ツボの押さえどころが分かってるというか。
 ともあれ永遠を理に求めたωだったが、あの年になって感じるようになった、それこそ表題。「あの日、あの時、あの人の笑顔」それが、心こそ永遠!(クラス中爆笑)恐らく同級生ほぼ全員に刻まれたであろう名セリフ。いや、壮大すぎて笑えたけど、やっぱり、人間ってそういうのに心を支えられて生きているんだろう。
 今の僕には口に出すのがこっぱずかしいようなセリフだけど、結局自分が苦しい時にとりあえず立ち上がる気力を与えてくれるのは……やめとこうw今言ったって、説得力があるはずがないんだ。


 行ける限りは、知や理に期待して生きていこう。僕はどこに自分の存在証明を残すのか、さっぱり分からないが。きっとそのうち、追いかけたい何かが形になってくれる。そうして走っていくうちに、この言葉だって多分、いつしか忘れてしまうのかもしれない。
 ただ何だろうな、どこかで、この言葉が、何の曇りも屈折もなく、心に蘇える瞬間が訪れるような気がする。それはきっと幸せな瞬間だろうし、僕にとっての救済、に違いない。死に際に思いだせばロマンティックでよろしい。僕は人生で出会った数多くの人たち――きっとその中にはこれまで会った人がたくさんいる――の笑顔に囲まれながら、静かに目を閉じる。

 どのぐらいの笑顔が、僕を送ってくれるのだろう。……笑顔で送ってくれればいいが。


 とりあえず、この言葉はきちんと奥の方にしまっておこうと思う。



 ……明日で授業もおしまい、か。