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ポスト構造主義 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

ポスト構造主義 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

難解な知的ゲームと思われがちな議論が、じつはとても身近で切実なものであることを親しみやすい語り口で解説!(帯より)

 そんなヒロシに騙され渚にたたずむというかなんというか、60ページ読んだ段階で理解を諦め、訳者の言い訳を聞くべくあとがきを読む

この本の語り口はとても気さくで、訳していて楽しく、親しみを感じた。その感じをいくぶんかでも伝えようという努力については、コラムの一部を女言葉で訳してみるぐらいのことしかできなかった。

 先にこれを読んでいれば、借りたその日のうちに返却できたものを……w
 梵字フェチの同級生が「ポストモダンとか終わっただろ」とか言っていたので、せっかくなので「脱構築」とかを調べてみようと思って読んでみたのですが、「寝ながらわかる構造主義」である程度理解した構造主義の解説さえ理解困難であるという典型的な翻訳文に辟易。「逍遥」とか「歴史的現在」とか「論理を破砕する」みたいな漢語調に加え、英語的な文章構造をかなりの部分残したままの文体のどこが親しみやすいのか。帯に偽りありって奴だぜ。これなら原文で読んだ方がまだマシなんじゃないだろうか。というか西洋哲学は究極的には西洋文献で読むべきなんだろうな。インド=ヨーロッパ語族とウラル=アルタイ語族では物事の思考の順番も違うんだろうし、やっぱり訳を通すと原文のニュアンスは台無しになることが分かった

 構造主義以降の思想の基本らしいソシュールの言語論は、一般的な言語感覚を否定していんだから感覚で理解できないのは当たり前で、理詰めで追わないとつかめないんでしょうけど、それでもさすがにもう少しマシな文章で理解したいで


 そんなわけで現在読んでいるのはこんなの

現代思想のパフォーマンス (光文社新書)

現代思想のパフォーマンス (光文社新書)

 結局著者で選ぶ私。と言うワリに著者を知らない私。もう少し知識を広げていかんとなぁ

 寝ながら分かったつもりになってたけど、結構分かってませんでした。すいません。シニフィアンシニフィエからして……うーん。にわかです


 自分の精神というものの構造をより深く理解したい、ってのが今の自分が「思想」を学ぼうとしている根本的な理由かなと思います。純粋に楽しいというのもあるけど。じゃあその純粋って何ですか、どこ由来ですか、自分の価値観がどう違ったらそれは「不純」になるんですか?とか考えてみるのは前々から好きですが、残念ながらテクニックもないし。先人に学ぼうかなぁと。現代文の難文の予備知識にもなるという打算もあるけどw