遅延の有効利用?

最近レビューばっかりしてる気がしますが、まぁ別にいいでしょう。図書長らしくて自分ではいい感じです
タイトルと裏面の作者の履歴みたいなんで買ってしまったのですが、学生が買う本じゃなかったと後悔。本を買いなれていないとこういうことが起こってしまうんだよねぇ

タイトルから本というメディアをもっと歴史的にも取り扱い、今後の本の在り方を示すものだと思っていたものの、キャリアウーマンの鑑のような著者の個人的な本メディアとの関わり方を読まされた感じです。250ページ、線引きながら1時間あまりで読んでるとなると斜め読みです。基本的に著者がいかに本を売れるように考えて作ってきたか、それがどれだけ評価されてるかみたいな話が多かったり。まぁ基本的に貧乏学生と住んでる世界が違うため、共有できる手法が違うのも、仕方ないといえば仕方ないです
ここで主に語られてる読書ってのは「情報・知識を得るため」が98%です。文藝云々についても、もっと触れているかなぁと思っていたのですが、やはり本を買う時は立ち読み必須ですね。レジの近所に平積みしてあったので、気が引けてしまった。反省

まぁでも、740円(+税)分はしっかり学び取ってみましょう!上の反省も含めて、この経験を生かすんだー
せっかくなので、ちょっとずつ抜粋していきます


・本は自己表現メディアとしてフォーマットが非常に安定している
 貧乏学生の経済観念と数千万プレイヤーの金銭感覚は結構違うけど、本が安価で流通性が高く、編集システムが確立していて高品質でよく編集されたものが流通しているのは事実であり、ウェブとは違う長所ですよね
 著者は情報収集のメインは本、セカンドとしてメール、サブとしてウェブって感じでやってるそうです

・ウェブ検索と読書は相互補完的
 これは僕も保証します。すぐにwiki引けるとこで本読むと、かなり頭に入ってきますので。ついでにPCをメモ代わりに使うと更に効率的です。借りてきてマークが許されない本とかの場合は特にPCが有用

・「とんがっているもの」を探す
 ざーっと見てみて、こうピーンとくる感じのもんを探すそうです。長嶋茂雄みたいな感じですが、まぁ空気は分かります。要するに目次と裏とタイトルだけで買うといけないと。この本をわざわざ買ってしまった私を諭すかのような言葉です
 ついでに著者的には洋書、翻訳書の方がトンガリ多いとか。まぁ海外に飛び出してくるだけのクオリティを持ってるだけ、質の高い情報があるのでしょう。文芸については全く触れていません。別に文章にうるさくなる必要が無い情報本であれば、翻訳を忌避する必要性は全く無いでしょうね

・著者ブランド
 基本選ぶ基準は著者だそうで。装丁の雰囲気、タイトル、文章の流れとかからも内容の丁寧さとかは読み取れるけれど

・本を出すことはプライベートな人材からパブリックな人材になるということ
 要するに名も知れるし、新たな世界が広がるようです。本を書くことを著者は大いに勧めています。専業作家になるって意味では全然ないです
 著者も売れた経済本出してからは、結構その筋のいい人脈が構築できたようです。これはいいビジネス

・書籍から入手する情報とは
①著者の体験共有を活用②自分を成長③無意識レベルに情報入れて飛躍の土壌を作る④文章能力UPで将来の執筆に役立てる
みたいなことかいてました。この本は結構、作者の信者の言を引用して作っていて、これもその一部。ちょっとそういうのは自慢たらしくて肌が合いません。正当な自己評価であるとは思いますけど

・著者とどういう話がしたくて、何を質問したいのか、という意識を持つ
 あまり説明していません。具体的にどうやるのか知りたい気はしますが。まぁ一般論からしても、「常に目的を意識する」ことは大事だと思います

・自分にとって良書でない本をうっかり買ってしまい、意地で長時間かけて無理矢理全部読む →よくない読み方の典型例
 時間の無駄なので読むのを放棄したほうがいいとか。人によって良書は違うんですが、自分と感性のあう友人のオススメや、感覚のあう書評家を知っとくのがオススメとか

・初級:緩急つけずに通読 中級:目次などから構造把握してマイペース 上級:必要部分をスキャニング
 いきなりスキャニングするのは知識が少なかったり慣れてなかったりすると難しいと。まぁ無理するなという話
 本のいいとこはマイペースに読めるとこですね。映像とかより自由度は高い

フォトリーディング
http://www.lskk.jp/photo/
上に詳しく載ってますよ。いわゆる速読法、というと著者がそれだけじゃない!とか言いそうですが
毎秒1ページとかいうパラパラマンガみたいな速度で読んでいます。速読ってのは、はたから見ていると実に胡散臭く映りますね。どうも。まぁ一応効果はあるのでしょうけれど。なんだかこういうのに対してはやけに守旧的な気分になります
速読、拾い読みとかってのは、何となく作家へのリスペクトを欠いているように思えて気が引けるのですよね。まぁ時間の無いビジネスマンはそんなこと言ってられないんでしょう

・思考のレベル6段階
 曰く「知識」「理解」「応用」「分析」「統合」「評価」とな
 評価した知識を「どう役立てるか」で分類整理していくのが大事だとか。「タグ付け」と表現しています。どこかで聞きました
 ついでに「活性化」が大事だそうです。要するに知ったらやってみろって常識的な話ですが

学術書以外は著者の与太話、経験談
 なんか自分で証明している気がしま(ry

・ブログ利用
 読書メモとして、まぁこういう風に使うのでしょうか?

・ご利益のイメージ
 読者に現状を認識させ→目標に夢を持たせ→そこまでの細かなステップを示す→そしたら読者が動いてくれます

・ブログの色合い
 墨色は読みやすいんですって。スタイルシートを研究してみろみたいに書いていますね。実践だー

・進化とは、突然変異ではなく、徐々に積み重ねた技術や労力が一定水準を超えた時に始まる
 この本で一番「おおっ」と思った文章。まぁよくみたらその通りなんですが
 弱い人間は、何か劇的なものが舞い降りて、自分が素晴らしいものに昇華するという、無責任なメシア思想にすぐ陥ってしまうのかもしれません。自分で切り開けって話か

・文章自体は編集者やライターを入れればいくらでもなんとかなる
 文壇っつーものにばかり目が行く高校生ですが、こういう世界があるんだなぁと意表を突かれた感じです。まだまだ視野が狭い

・4P
 Product, Price, Place, Promotion. コンサルの基本フレームワークだそうです。著作を売るときの著者の考え方だとか
 読書には「思考のフレームワークを得られる」ってメリットが大きいとか。考え方の枠組みですね。骸骨情報教師がやらせてきたアイデアプロセッサ的なやり方だって一つの枠組みなんでしょう。有用に使おうとしています

・本の弱点「読まないと品質が分からない」
 まさにその通り。だから貧乏学生は本を買いにくいんです
 なか見検索とかも出てきてはいるんですけどねー。理解の無い著者が多いようで

・本出版の好循環
自分の意見が他人への影響力→自分により大きなチャンス→成長の機会→よりよい意見……
 コンテンツビジネスは究極に競争が激しく、かつフェアな舞台だと著者は見ています。さすが成功者


 知的財産権……?