死んでいく方と生きていく方
後輩が病死しました。面識はありませんけれど
幸せでなくてはならないはずの人間じゃないのかと。どうしてそんな儚く死ななきゃならんのだと
死はまだ意識するには遠いけれど、でもすぐそばに控えているもので
以前飼ってる猫がいなくなってしまったことがあった。結構年だし、猫は死ぬ時にいなくなると聞いていたので、ああそういうことかな、と思っていた
そんなかわいがっていたわけじゃなかったけど、二日ぐらいした夜に、「帰ってこないんだな」と思った時に、急に悲しくなって、涙が溢れた。結局、帰ってきて今もよくごろごろと転がっているけれど
死、不在。言葉でいえるほど軽々しいものではない
「一機撃墜!」だの「敵将討ち取ったり!」だの、「戦死者数万人」だのの裏には、果てしなく深い悲しみがあるべきなのに
言葉を交わすこともないまま、逝ってしまった初めて名前を聞く後輩。心が何か揺れる