入学式でしたよ

 梅雨のようなうざったい蒸し暑さだった昨日に対して、今日は冬のように寒かった。ていうか今年の春は寒暖変化がヤバい。花冷えっていうレベルじゃないっすよ。咲いた桜も「ちょwwしくったwww」って感じじゃないですか。

 そんな冷たい風雨の中、おおきなたまねぎのしたで入学式は挙行されたわけです。僕はpaへのコメントを書いてたらズルズルと遅くなり、クラス一重役出勤する羽目になったんですが、いや入場時間を過ぎたって、式が始まってなければアウトじゃないから!ギリギリファウルチップだから!

 とりあえず武道館はいい建物です。中のシンメトリカルな雰囲気はとても気に入りました。正方形プレートを乗っけた謎の帽子に、色とりどりの長マフラーを首にかけて入場してくる教授連を見てると、なんとなくローマな雰囲気。
 式全体を通しては、俺の右前のcoohさんが和服に下駄に金髪で講演寝倒すという傾奇してたのが印象的でしたね。総長や学部長の講演内容は、僕自身としては新鮮味がなかったとです。
 注目の総代は文二の子でしたが、まぁ話した内容は「いい話」でしたね。総長のお話とかから与えられた「教養」の定義を丁寧に踏まえた模範解答を提示してましたね。けど全体の話のニュアンスとしてはああいう内容が「高校生的」なんじゃないかって思うんですけどねぇ。まぁ全国ネットで放送されちゃう東大の入学式が、窮屈で建前的なものになるのは致し方ないから他は許すにせよ、外が惨憺たる天気なのに、「桜舞い散るこのよき日に」とか切り出しちゃうあたりのセンスの無さは目に余るもんがありますぜ。


 指先まで凍りつかせながら半蔵門の方に親と歩いて、軽くランチを食べてお別れ。新宿で気胸に倒れたfuseを見舞って騒音を起こした後、駒場で書類を確保して抽選の応募を完了。なぜか隣にG-necoさんがいたので、二人で1時間くらいtwitterしたり、Macの操作すこし教えてもらったりしてからクラコン。

 28組はいいクラスです。お酒も和やかだし、みんないい奴で、すごく和やかなクラスになるんじゃないかなぁ。みんな出来あがってくるとゼブラ迷彩の狼君が集中砲火を浴びていて、気の毒だったんですけどね。けど彼、やっぱタフです。
 僕自身は前半はオフモードで半分眠りながら食って飲んでって感じだったものの、場が出来あがってくるとともに、まぁいい感じで喋れてた感じですね。二次会とか。日記なんかじゃ、ぐちゃぐちゃ書いてますが、他人といるときはよぎることもなく。そういうのを顧みるにつれ、楽しけりゃいいか、って思わんでもないんですけどね、実際。

 どうもセレブっぽく見えてたようで、コーヒーシュガー直飲みしてたら驚かれたんですが。いやまぁちょっと余ったら……ふつうはしませんよね。


 普通といえば、『面白さ』が対人関係における最高の価値尺度になる大阪にいたからもあってか、僕は基本的に「普通」とかが嫌いなのです。いうて、行動自体は常識的なんですけどねぇ。式辞なんかにも「桜舞い散るこのよき日……って書いたんですけど、ちょっと残念な天気ですが、とにかくめでたい日です」くらいには言ってほしいななんて思うし、基本的には「いい話」が嫌いというか、正面から受け止められないタチです。常におちょくれないか考えてる気がするし、それがユーモアであり、知性なんじゃないのかって思ってる部分もありますね。


 オンリーワンって言うと必ず出てくるのがSMAPのアレですが、「ヤク中のホモ」として社会から叩きのめされたマイノリティであるマッキーが、どう考えてもナンバーワンでしかないSMAPに「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」なんて『お前らが言うなよ』って言葉を歌わせてるわけで。それにみんな"感動"して「わぁ、そうだよ。僕らオンリーワンだよ!」とか思ってる、と。俺が槇原の立場なら笑いが止まらん痛快な喜劇ですよね。印税もどんどん入ってくるわけでねぇ……w

 前も書いたけど、近代的な自我が"原理的に(元々)"持ってる「絶対性」を、社会的な価値としての「オンリーワン」とすり替えても意味ないと思うんですけどね。それは「1/1」だから。結局能力分野や、共同体の範囲など、何らかの限定を施した上で「ナンバーワン」であり、替えが利かないということ。それがオンリーワンなんじゃないのかって思うのです。分母が2以上でなきゃ何にもならんって話か。


……って感じの黒い話が、リンク集に入れてある名言と愚行に関するwikiで見れるので、是非。