はにゃーんと話して思ったこと

 人間は知ってる情報内でしか判断できなくて、基本的にうちの学校の頭の回る生徒は、その情報で判断した結果正しいと思うことを選択しているわけ。遅刻なり居眠りなりを平然とするんも、別にまぁ結局、それは彼がそれを真剣に悪だと捉えられるような経験や知識を、学校生活や家庭で得られなかっただけにすぎないんだろーね。大体遅刻や居眠りを自分だけの問題だと思ってるんだろうし。はにゃんが言うような「全体の空気が悪くなる」って観点は俺にとってもちょっと盲点だったから
 でもまぁそう感じる人がたくさんいる中で「そんなこと考えたこともない」ってのは、鈍感なんだろうな。苦労するね。でも誰もそれを指摘しないところが、うちの学校らしい。みんな個々を尊重する分別があるから、アホがアホのまま生きていられる。いい意味でも、悪い意味でも。もうちょっとガキの多いとこなら、真剣に不快を顕わにして怒るような奴もいて、そーゆーのと喧嘩したら嫌でも思い知るのかもしれないね。同級生の欠点を気づかせるみたいな骨の折れる作業、相当仲良くなかったらやってらんねーからなぁ


 まぁでも、よっぽど順風満帆!って奴以外は、どこかに後ろめたさを抱えて生きてるような気がする。「なんも考えてない」奴はいなかろう、少なくとも受験突破するくらい回る頭があるんだから。きっと自分の色んな矛盾やズレに気づきながら、発火点を見つけられずにいるんじゃないかなぁ、となんとなく思ってみる。自分がそうであった、未だにそうであるように、みんなにもそうあってほしいと思ってるだけなんかもな


 いずれにせよ、屈託なく生きた方が素直だし、筋が通る。実感も何も伴わない男女同権論なりを掲げて、女付き合いとか知る前から達観に入ろうなんてのは俺も虫がいいね。ただの逃げ手打ってるだけじゃねーか。頭の中で黄昏の賢者が「傷つくことが怖いかね、失うことが怖いかね、信じることが怖いかね」とか言ってるのが聞こえる。末期だ
 まぁいい。男子校の先には自分の知らない世界が口を広げて待ってる。否が応でも巻き込まれていくんだろう。とりあえず受かってからだがな