脳内シンポジウム


 平易な表現を駆使したシンポジウム形式で、「科学的思考のできない領域」をあぶりだそうという本。全編会話文なので、非常に読みやすい。終盤は『論理学者』役の独壇場になってくるが。多分締め切りの都合で急いで書いたんだろう

 第一章では「選択の限界」と題して、人間がどう足掻いても、どんな手法をとっても「Bestと言える合理的選択は方法論的に下せない」ということを言っている

 第二章「科学の限界」。量子力学における不確定性がメインになってくる。パラダイム論、方法論的虚無主義シュレーディンガーの猫など、理学の先端にある「哲学的な部分」が大きく取り上げられていて楽しい

 第三章「知識の限界」。「ぬきうちテストはぬきうちになりえない」という論理の問題に端を発して、『ゲーデル不完全性定理』を紹介する。とりあえず詳しいことはわからないが、「どんな命題にも反証できる」というような話のようだ。スゲェ!w


 とりあえず文系諸氏、理学の最先端は必ず読んでおくほうがいいぞ! ということで終了