トルコに拍手

ドイツ 3−2 トルコ

5人が負傷、4人が出場停止。主力のほとんどが不在にもかかわらず、トルコはドイツのカモとはならなかった
12人しかいないチーム。GKも控え。CBは中盤の選手。チェコ戦の英雄ニハトもいない
それでもむしろ序盤は押しまくり、ドイツ相手に先制点をもぎとる
しかし4分後には突貫CBの力不足を突かれ、ドイツに追いつかれて前半終了
守備が魅力の古参ボランチフリンクスが投入されてからはドイツも安定。試合は膠着するが、後半半ばにはトルコのGKが痛恨の飛び出しミス(今大会2回目)でクローゼにやすやすと決められてしまう
交代メンバーすらおらず、激戦続きで疲労困憊。普通ならこのままトルコも力尽きるかと思われたが、神通力か、86分に鮮やかな同点ゴール。しぶとく食らいつく。何が起こってるのか。トルコは最後まで絶対に諦めない
が、もはや全員が限界だったのだろうか、90分カジムが足を滑らせてラームに突破を許し、ワンツーでさらに抜け出したラームがニアサイドに一発。何ともドラマ
しかし試合はロスタイムの3分が終わるまで。トルコは執念で25MのFKを獲得。しかしこれは大きく枠を外し、万事休す。試合終了のホイッスル。トルコ劇場は準決勝で幕を閉じた

正直3−0でもおかしくない戦力差で、アツい戦いでドイツを土壇場まで苦しめたトルコ。感動でさえある。しかし点を取られてもうろたえず即座に取り返すドイツのしぶとさ、ファーストチャンスを点につなげる勝負強さ、押されても押されても踏みとどまる強さは、やはり伝統国のなせる技か。しかしドイツは何とかポルトガル戦の勢いを取り返したいところ。スペインが勝つかロシアが勝つか、どちらにせよまた押される展開か