あさきゆめみし

どうせいつか授業でもやるんだし、あらすじだけでも知識に入れとくかと源氏物語のマンガ版である『あさきゆめみし』を7冊くらい読んだ

源氏物語は世界最古の長編小説らしい。紫式部らはそんなんが書けるぐらいに安全で平和に暮らしていたわけだ

描かれているShining Princeにせよ、恋のあはれだの遊びだの和歌だの、大いに優雅に、貴族的に生活している。女を大量に囲って美少女を強引に(あくまで雅びにだが、向こうにしちゃ拒めないでしょうな)引き取って、宮中でも華やかに権力を保ち……

歌ってばっかりで役にも立たん数百の人間のために、何万人もの民衆が犠牲になっていたのだが、まぁそんなこと考えてる素振りも見せない

あはれと雅を描いた作品なのだとは思っていても、ある種異様な世界だったんだなぁとか思ってしまう。光-GENJIがあれやこれやとラブラブして、お歌を歌ってお絵描きして、時に悩んだり時に喜んだり……

 今の価値観を押しつけるのもアレだし、そもそも作者の意図とは全く違うのだが、彼が人身を極めた為政者なのだ。凄い時代だ

とか何とか思ってると読んでても泣けもせず、笑えもせず、どこか冷めた気分になる。何回も「大丈夫!死にゃしねぇよ」とツッコミながら読んでいた

まぁチェリーボーイには分からん世界なのかもしれん。どうでもいいが、15歳(数えだから13〜14歳)に欲情する光-GENJIは大人としてどうなんかとか考えたりする