911

あの世界最大のテロ、911事件からはや5年。そんな特番があって、いくらか見ていた。

あまり詳細まで知らなかったが、壮絶に凄まじい事件だと再認識した。様々な痛ましいエピソードが報道されていた。


これほどただ痛ましい事件もない。石油の利権争いや様々な面でアメリカに苦しめられ続けてきたアラブ人。自爆テロという形で罪のない2000人以上を巻き添えにして死ぬことでしかアメリカと戦えない。

 人の死を数で捉えるのは軍人と政治家のやることだが、それでもアラブでアメリカとかの国に対してやり場のない怒りを抱えて苦しい暮らしを送る人たちや、アメリカの報復戦争で死んだ罪のない一般人の数は、アメリカでアラブの国に対してやり場のない怒りを抱えて苦しい暮らしを送る人たちや、テロで死んだ罪なき一般人の数は到底つりあわない。

 報いだとか、どちらが正当だとか言うつもりはないし、あの悲しみや人々の死に対し、安穏と過ごす私には慰めの言葉すらかける資格がないかもしれない。

 なぜ、お互いにこうまで苦しまなくてはならないのか。なぜ、罪のない子供や一般人ばかり殺すのか。なぜ、人は報復の連鎖から抜け出せないのか。

 人間は残酷で、愚かで、悲しい。ただ、利益のために戦争を起こし、人々を殺し、不幸にするわずかな人間がいることが腹立たしくて仕方がない。そして戦争の辛さと痛みを知らずにバカな右翼に煽られるような大衆が嘆かわしい。そんなことを特に考えもせずにのうのうと生きてた自分も、歯がゆい。

 世界人類がもっと賢くなって、戦いの虚しさを知ってくれればいいのに。まぁ、ただの偶像崇拝