アンタッチャブル 〜金字塔ですよ〜

アンタッチャブル(通常版) [DVD]

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 1930年のアメリカ。禁酒法の時代。アル・カポネの時代。ゴッドファーザーもこの時期を描いていますな。この作品は連邦捜査官のエリート・エリオット=ネス率いる少数精鋭のグループ、通称『アンタッチャブル』が、腐ったシカゴを統べる巨魁アル・カポネを捕まる、実話をもとに作られ、TVシリーズや小説もある刑事モノ映画です。階段を乳母車が落ちていく間に、スローモーションで撃ち合う緊迫した銃撃戦のシーンはとっても有名ですね。

 アンタッチャブルというと階段の銃撃戦という話で、映像演出の素晴らしさが挙がるんでしょうが、音楽の盛り上げ方も、ショーン・コネリー演じる老警官を筆頭として生き生きと描かれているキャラクターも、全て魅力的なんですよね。マジでA級です。
 多分観るのは3回目なんですが、やっぱり名作って何度も観るもんだなって思います。当初はキャリアの青二才という雰囲気で「法」ばかりを重んじていたネスが、家族や仲間といった様々なモノを犠牲にしながら戦い続ける中で、クールな表向きは変わらないけど、確実にタフに成長していく姿。気がつけば「法」ではなく、「正義」のために戦う漢になっている、そんなことに気づいたりだとか。
 ネスを導き、狂気をも演じて悪との戦いを教える師であったマローン(ショーン・コネリー)の生き様は涙なくしてみれないし、若きアンディ・ガルシアもずいぶんにカッコいい。ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネも素晴らしい。安っぽくないんですよね、描かれ方が。まぁかのドン・コルレオーネがそんな安いヤクザ演じるわけないんですけども。

 ただ終盤の殺し屋との一件はちょっと何だったのかなぁと思わざるをえないんですけどね。ネスさんやりすぎじゃないでしょうか。いや救いようのない悪党っているんだけど。

 とにかく、ゴッド・ファーザー1・2→アンタッチャブルみたいなノリで休日の一日を送ってみると幸せになれるかも!