ひぐれ
Tからもらったひぐ礼をやる。ひぐらしそのもののクオリティを無視すれば、アナザーストーリーとしては上手いことできてるか。
まぁマジメに読んでたら多分展開が読めまくるだろうけど。発想もアナザーにありがちで、とりあえずベタでした。
最後のエンドロールで流れる詩が非常に印象的だった。というか琴線に触れた。結構シニカルで。
以下ネタバレ。
まぁ世界観はいいでしょ。梨花が別フラグに逝ってしまう話。
そこでは仲間や登場人物の「罪の過去」が一切無い。
まぁそりゃいいんですが、カケラ云々の必然性が分からないっすね。
羽入のいる「神の世界」にあるべきカケラが、梨花の別フラグワールドに来てしまったとかどうとか。でも理由は不明。まぁSFだから諦めてますが。
ここまでを動かしようの無い疑いようのない前提だとして、読んでみたらまぁぼちぼち楽しめます。ある種の思考実験ですね。
結局梨花ワールドに落ちたカケラは物の中に想念として入っているわけですが、まぁその物を焼いて灰にすれば、カケラは神の世界に戻り、万々歳、おうちに帰れるわけです。
最初は居心地の悪い別ワールド(沙都子はクソガキで魅音やレナも疎遠)を完全拒絶する梨花ですが、なんだかんだで段々居心地も改善され、この世界は「誰にも罪がなく」、元の世界は「誰もが罪を持っている」と気づくわけです。
まぁ葛藤っすよ。エゴを通して元の世界に戻るべきかどうか。嫌っていた両親も実はちゃんと愛してくれていたことが分かり、揺れ動いていると、母親の中にカケラがあることに気づくわけです。んで更に深刻に悩むと。
まぁ悩み悩んだ挙句、どうするかは言わないでおきますか。作者の気持ちを考えればすぐ分かりますし。
見ての通りベタなアナザーです。ベタなものは嫌いじゃないから結構楽しかったですが。
まぁこういうのもいいでしょう。一時期はひぐらしのアンフェアっぷりに憤ったもんですが、祭囃しやって超越できましたし。
正直まぁ、得るものといってもそれほどなかったのかなーと今となっては思います。