ONE OUTS

  「ワンナウト」
 ピッチャーとバッターがいて、バッターはワンナウト取られる前に外野に飛ばせば勝ち、ピッチャーは三振や内野ゴロに打ち取れば勝ちとし、ピッチャーとバッターのどちらかに賭けるというギャンブル。


球漫画は多々あるが、今まで読んだ中で一番面白い。まぁゆーても5冊ぐらいだが。

面白いといってもミスフルのようにfunnyなものではなく、ちゃんとしたinterestingなもの。つまりは頭脳的なもの。文芸部室で3時間くらいぶっ通しで読んでますた(一部穴があったのが残念。明日中古屋で探そう)とりあえずあらすじを。


 自らの引退までにチームを優勝させたい、そう誓い自らを鍛えに沖縄で自主トレに励む老いた天才打者児島は沖縄の街でワンナウトという賭博野球に出会い、そこで無敗の投手渡久地(誤字確実)との賭けに敗れる。

 読心に近い洞察力と冷徹な頭脳と、120kmほどの棒球で自分を打ち取った渡久地に児島は選手生命を賭けて再戦し、彼に惚れ込んでプロとして球団に入れる。

 そこで渡久知は金の亡者のオーナー、彩川にワンアウトにつき年俸100万、1失点につきマイナス1000万というワンナウト契約を持ちかける。

 そして持ち前の洞察力と制球力で、120kmの直球のみで打者を翻弄し、神業に近い冴えでオーナーと"勝負"を繰り広げていく。

 総身是イカサマのチームとの激闘や、超人的な動体視力と渡久地にひけを取らない頭脳を持つ打者、高見との駆け引きなど、他にも野球の枠を目一杯使った奇抜な戦いが繰り広げられる。"悪魔的"で共感できない主人公だが、この緊迫感やカタルシスは他の野球漫画では味わえないもの。野球好きなら読んでも損はないと思われ。